レストハウス

            

 元安橋を渡った平和公園入口にある一つの建物。

 現在はレストハウスとして売店や休憩所になっていますが、これが原爆ドームに次いで二番目に爆心地に近い貴重な遺跡、元大正屋呉服店です。

 1929年、繁華街中島本町に「大正屋呉服店」として新築されたこの建物は、原爆にも耐えて残った建物の多くを造った建築家増田清氏の設計によるものです。

 爆心から元安橋を隔てて170mの地点で被爆しながら倒壊を免れたばかりか、この建物の地下室では1名の生存者さえあったという特別な意味を持っています。

 もちろん、戦時中のことで呉服店は廃業、1944年から広島県燃料配給統制組合が買収して燃料会館と呼ばれていましたが、そこの地下室に書類を取りに降りて奇跡的に生き延びることができたのは、野村英三さん(当時47歳)でした。

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